2016.09.05 - 2016.09.11
野村昌平 Shohei Nomura
ナナフシ
子供の頃からいちばん好きだった絵をやろう、画家になるんだ!と思った。
でも、どうしても思い通りに描けず、色鮮やかな油絵の具はキャンバス上で見 るも無残なグレーと化してまるで泥の様相を呈した。
そんな失意のさなかで始めた写真はわたしに心地よい浮遊感をもたらした。 ありふれたものが陽に照らされたり雨に打たれたり風に揺らぐ光景が、今、 とても眩しい。撮ることで、見ることの喜びが手のひらに乗ってささやかな 量感をもつような気さえする。
でも、どうしても思い通りに描けず、色鮮やかな油絵の具はキャンバス上で見 るも無残なグレーと化してまるで泥の様相を呈した。
そんな失意のさなかで始めた写真はわたしに心地よい浮遊感をもたらした。 ありふれたものが陽に照らされたり雨に打たれたり風に揺らぐ光景が、今、 とても眩しい。撮ることで、見ることの喜びが手のひらに乗ってささやかな 量感をもつような気さえする。